社会保険に加入する企業は?
まず社会保険に加入しなければならない企業について確認します。
社会保険適用事業所といいます。
強制適用されるのは
①法人
②常時5人以上雇用する個人の事業所(農林漁業、サービス業を除く)
となります。
①は株式会社や合同会社などを問いません。また、労働者を雇用していない事業主のみの法人も適用事業所となります。
②は令和4年10月から法律事務所や会計事務所も対象となりました。
強制適用とならないのは5人未満の個人事務所、5人以上の農林漁業・サービス業のみです。
社会保険に加入する人は?
社会保険に加入しなければならない人は
社会保険の適用事業所に常時雇用される労働者となります。
ただし、
1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が、同じ事業所で同様の業務に従事している通常の労働者の4分の3未満である場合は社会保険に加入することはできません。
ここでややこしいのは社会保険に加入することと、社会保険の扶養に該当することは別の要件であるということです。
扶養の要件
社会保険での扶養となる要件は
①本人の年間収入が130万円(60歳以上または障害者の場合は180万円)未満であること・・・130万円の壁
②扶養者の収入の半分未満であること(半分以上でも認められる場合があります)
③同一世帯であること
とざっくりいうとこのようになります。
また、社会保険の適用拡大が行われており、被保険者数51人以上の会社は月額88,000円、週労働時間数が20時間以上の労働者は①~③にあてはまらなくても社会保険の被保険者となります。これが106万円の壁となります。
さて、社会保険の加入と扶養に該当することは別要件と書きましたが、これが社会保険の加入要件に当てはまる場合は加入、当てはまらない場合は加入できません。
扶養要件も同じで、扶養となれる要件に該当していれば扶養になることができ、要件に該当していなければ扶養とはなれません。
この場合、国民健康保険と国民年金の加入となり、自分自身で保険料等を支払うこととなります。
扶養の要件の上限130万円の超えて社会保険に加入した場合、税金等も考慮して手取り給与額を同じままにしようとするとだいたい170万円ぐらい必要となります。
まとめ
社会保険は要件に該当すれば強制適用、強制加入です。
扶養となりたい場合は年収の壁(130万円、106万円)に注意しましょう。
扶養を外れる場合は社会保険に自身で加入となるのか、国民年金・国民健康保険に加入となるのかをよく確認しましょう。
ルールをよく確認して間違いのない保険に加入しましょう。