ハラスメント発生!?初動とヒアリングのポイント
ハラスメント対策の前提は窓口設置と周知
前回のブログでも書きましたが、事業主の措置の1つにハラスメント対応窓口の設置と周知の義務があります。
企業規模に関わらず、ハラスメント対応窓口の設置をする必要があります。
これは、社内問題を外部に拡散されないために必須です。
社内で問題解決できない(と労働者が判断した)場合には外部拡散され、企業価値の低減につながります。
企業に解決できる窓口があることを従業員に周知することで社内で問題解決できる手段があることを理解してもらうのです。
また、相談ルートを複数用意することも重要です。
電話、メール、FAXなど、相談方法が限定されないような対処も有用です。
また、企業の人数が多い場合は相談窓口の担当者を男性・女性設け、それぞれ個別の電話番号やメールアドレスが用意できれば相談者も活用しやすいでしょう。
ただ、あくまでハラスメント窓口として訓練した人を窓口担当としてください。
とりあえず人事部の従業員でなどと配置するとトラブルを招きかねません。
相談受付時の対応
初動対応は特に大事です。
相談者から不信を買うと相談窓口の機能が果たせません。
通報内容や今後の連絡方法を確認し、なるべく直接面談に持っていくことが基本です。
特に相談者は職場に相談していることを気づかれたくないという思いか強いため連絡可能時間や連絡方法は注意が必要です。
職場の電話にかける場合、名乗る名前も考慮した方がいいでしょう。
また、匿名での通報もありえます。
その場合は内容の具体性を鑑みて対象部署にアンケートという形で調査をするなどをすることも必要です。
ヒアリングの対応
ヒアリングの日時や場所の設定には注意しましょう。
仕事中に職場を抜けてハラスメント窓口対応者と会議室に入室したと他の社員が見ているようでは相談の秘密が守れません。
また、相談はできる限り2人で対応しましょう。
上司の同席も避けましょう。
ふつうは上司に相談するものをハラスメント相談窓口に相談してきたのは上司に相談したくない理由があるからです。
相談時に確認することは以下の通りです。
・相談者と加害者の関係
・被害の事実の確認(いつなにがあったか具体的に)
・メールなどの証拠の有無
・事実を知っている第3者の存在の有無(ヒアリングしてもいいかの確認も)
・通報者の要望(謝罪、配置転換など)
ヒアリングをする対象者には秘密を遵守することを誓約してもらいましょう。