時間外労働と労災認定の目安
残業が多い労働者が病気、死亡した場合は労災となる可能性がある
長時間労働により身心にさまざまな悪影響が起こります。
その中で脳血管疾患、虚血性心疾患などが発症した場合に長時間労働をしたため労働災害によって起こったと認定されることがあります。
今回はその労災認定される目安と注意点を確認しましょう。
目安は月残業80時間
1月で100時間、2~6月の平均で80時間が目安となります。
この数字は過労死ラインと呼ばれ、この基準を超えてくるとほかに個人的な理由が認められない限り長時間労働が疾病との関連性が高いとして労災認定されます。
他には休日や勤務環境、勤務内容なども労災認定の可否の要因となります。
この残業80時間とは週労働時間40時間を超えた部分の合計となります。
ですので週の労働時間が短い労働者は残業の時間が長くても該当しない場合があります。
80時間未満でも職場環境などにより認定されることも
上記にもある通り、80時間は目安です。
職場環境など総合的に判断されます。
ここで最新の労災認定の判断を紹介します。
三菱ふそうトラック・バスで7年前に急性心不全で死亡した当時38歳の男性の事例です。
過労死ラインの月平均80時間未満(77時間)でも労災と認められた事例です。
深夜帰宅が多く、空調設備のない作業場で温水スチームによる車の洗浄作業もされていたとのことです。
厚生労働省は令和3年に脳・心臓疾患の認定基準を改定しています。
上記の労災事例は一度労災の申請を退けていたものを一転して認定したものです。
これから過去の疾病、死亡について労災と認められることが増えてくるでしょう。
企業としては、残業をできるだけ減らす、職場環境を改善するなどの対応が求められます。
